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冬野由記
冬野由記
標高と緯度の高いところを志向する癖があります。そんなわけで、北国でのアウトドアや旅が好きになってしまいました。
旅の印象を絵にしたり、興が乗れば旅に携帯した笛を吹いたりすることもあります。

2007年03月27日

植木等さん逝く


 植木等さんが亡くなったという。

 幼い日のブラウン管の向こうや、街に貼られた映画のポスター。
 最近、なにかと昔の思い出を書いたりすることが多いが、「植木等」という存在は、子供の頃の風景のひとつだった。
 戦後の昭和というものを象徴する存在のひとつだったであろうことは間違いないのだろう。

 最近、「回想」というカテゴリで、幼い頃のことを思い出しながら書き綴っているのだけれど、何故こんな昔話をせっせと書いているのだろうと、ふと思った。
 このまま放っておいたら忘れてしまうかも知れないから、だから、今のうちに憶えていることを書いておこう、というのもある。
 いや、きっかけは、そんなところだったと思う。

 でも、最近、思うのだ。
 今のぼくが、どんなふうに幼い日をふりかえろうとするか、そのことを記録しておきたいのじゃないか知らん。
 年をとるにしたがって、過去をふりかえる量は増えてきたと思う。
 でも、過去は、ふりかえるたびに違った貌(かお)を見せてくれる。
 そんな楽しみも覚えた。

 十年経ったとき、ぼくの幼い頃の記憶は、また違った風景を見せてくれるかも知れない、いや、そうに違いない。

 植木等という存在。
 子供の頃、彼はたしかに、風景だった。
 ニュースを聞いて、今は、そんなふうに思う。

 十年経ったとき、ぼくにとって「幼い頃の植木等」とは何であったかという設問は、また違った答を導き出すに違いない。

 とにかく、今のぼくにとって、彼は昭和の風景だった。

 八十歳。
 父とはひとつ違いである。


Copyright (c) 2007 Fuyuno, Yuki All rights reserved.

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Posted by 冬野由記 at 23:29│Comments(11)徒然なるままに
この記事へのコメント
まず、植木等さんのご冥福をお祈りいたします。
私の世代ではさすがに「風景だった」とまではいきませんが、植木さんの声はとても印象的で、今でも容易に思い出すことができます。それだけの存在感がある方でした。

ようするに「回想」というカテゴリは、過去を振り返っているように見えて、実は過去を振り返っている自分自身、つまり「現在の自分自身」を書き記している、ということでしょうか?
Posted by 白湯 at 2007年03月28日 00:08
白湯様

 コメントありがとうございます。
 植木等さんが、八十歳と聞いて
「ああ、親父と一つ違いだったのか」
という感慨を持ちました。
 風景だった、ということは、同時に、私を育ててくれた両親と同世代であり、同じ時代の空気を吸ったりはいたりしていた、そんな人の一人だったんだ、ということなのでしょう。ブラウン管の向こうにいながら、すぐそこに居たような、同じ世代の芸能界の方々とはそのあたりが違っていたようにも思います。
 ご冥福を・・と書こうとして、書きそびれてしまったのです。
 なんだか、ひどく身近だったような気がして。

 最近になって「回想」が、今の自分の「想い」に他ならないような気がしています。そういう意味では、十年後にもあらためて「回想」をしてみたくなりました。

冬野
Posted by 冬野由記 at 2007年03月28日 00:24
コメントありがとうございます。
小学生のころはいっぱいラジコンやっていたんですが、中学生になったら、あまりできなくなりそのまま放置していました。
植木等さんがどんな人だったかはよくしりませんが、ニュースで見てすごい人っだったんだなぁと思いました。
Posted by 裕喜 at 2007年03月28日 08:08
冬野 様

青島幸男さんの葬儀の時に、鼻に酸素の管をつけて参列されたのが、痛々しいです。

その昔スーダラ節の歌詞を、住職であるお父上に相談された時、
「わかっちゃいるけど止められない、とは親鸞聖人の教え、
煩悩とはまさにこの事、青島君は天才だ。」とおっしゃったとか、
ご本人、大真面目で歌ってらしたのでしょう。
ちなみに、うちのおとうさんも80と一つ違いです。

合掌。
Posted by 佐藤あ at 2007年03月28日 11:45
>祐喜様

 おひさしぶり。
 春休み、楽しんでますか?
 お天気には外で、久しぶりのラジコンを楽しんでくださいね。
 わたしたちの「植木等さん」にあたる人、
 今の祐喜さんたちの時代なら、誰でしょうね。


>佐藤あ 様

 植木等さん、たしかに、大真面目に全力で「笑い」をやってましたね。そこが、他の人と違っていたのかもしれません。菩薩のひとりだったかもしれません。(という言い方は植木さんは好まなかったでしょうが)

 ご父君とわが父、同世代ですね。
 ということは・・・・???

冬野
Posted by 冬野由記 at 2007年03月28日 13:31
冬野由記さま

植木等さんを一度で覚えたのは彼の歌でした。
コメディアンとは知らなくて端正な顔をされて「あなた~だけが~」と唄いだした後、突然全く違う曲になってびっくり!

充分大人になっていましたが、いまだに衝撃的で忘れられません。

話は全く違いますが冬野さんのプロフィールの自画像はシャーロックホームズですか?

中学生の頃までに図書館にあるシャーロックホームズを読破?しましたが、今殆ど記憶にないのが悲しいです(笑)
Posted by クッキーママ at 2007年03月28日 21:26
クッキーママ様

 植木等さんは、端整で真面目な風貌でしたからね。
 考え、演出された笑い、それも「おかしい」笑いではなく、ある種の諧謔だったと思います。隣家の真面目な務め人のおじさんが、突然、社会を笑い飛ばしてみせるというようなインパクトがありましたね。

 シャーロック・ホームズですか。
 なるほど、言われて見れば、鳥打帽にパイプは彼のトレードマークですね。これにインバネスを着せれば(持ってるんですよ。冬の乗馬用に)まさにホームズですね。
 ホームズというつもりはなかったんですが、自然(じねん)にそうなってしまったようです。子供の頃からの「英国田舎風好み」から来ています。

冬野
Posted by 冬野由記 at 2007年03月28日 23:00
冬野由記さまへ

テレビのワイドショーで植木等さんの生い立ちから
今までの芸歴を知りました、と言うかもう知っていました(笑)
スーダラ節などを思い出します。
無責任男なんてよく言われていましたが、
とても真面目な方だったのですね。
ご冥福をお祈りします。

今の世の中、なんと無責任な人の多いことか・・・
そんな人にならないよう、日々精進、精進!
Posted by Yume at 2007年03月29日 11:09
冬野さま

インバネスは父の若い頃の写真で見ていますが・・・
お子さんの頃から英国風とは渋いお子さんだったんですね!
Posted by クッキーママ at 2007年03月29日 16:12
冬野 様

母は三人身ごもり、私だけ生き残りました。
上には姉が、誕生死だったそうです。
父は戦争とか、その後のゴタゴタで、その世代にしては
遅い結婚だったみたいです。

なので、多分私が少しだけ年下か?と思います。
1970年、東芝のステレオCM,ICボストンに
The Beatlesの Let It Beが映像として流れ、
見ていた私は小学生でした。  
Posted by 佐藤あ at 2007年03月29日 23:44
>Yume様

「無責任」という言葉を、観る人以上にかみしめながら演じていた方だと思います。ご冥福を。

>クッキーママ様

 映画の影響ですね。「わが谷は緑なりき」という映画、今でもベスト10を挙げろ、といわれれば、かならずこの映画の名前を挙げます。

>佐藤あ 様

 私の父も戦時中は14で入隊し、戦後はトラックの運転手助手などやりながら夜学に通ったりで、比較的晩婚だったようです。祖父の世代は豪放に生き、父の世代は戦争を挟んで必死で生きて、私たちには貧しい思いやつらい思いをさせまいと頑張ってきたのだと思います。植木等さんは、そんな父母たちと同じ時代人として真剣に笑いを演じていたのだと思います。

冬野
Posted by 冬野由記 at 2007年03月30日 19:58
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植木等さん逝く
    コメント(11)