2010年04月21日
疲れたけど、うれしいぞ。
なんだか身体が重たい。
疲れがたまっているんだろう。昨夜も食後に爆睡してしまいました。
二日分もメールを溜めた(つまり昨夜はPCを立ち上げなかった)のは久しぶりです。
二者面談というものがあり(つまり、各生徒とサシでこれからのことや気になっていることを話しあう)これが、かなり精神的にハードなお仕事ではある。
三年生なので、みんなの進路をすっきりとさせてゆかねばならない。大事なのは、進学とか就職とかの結果ではなく、心の底から納得して選んだ道かどうかです。迷っていたり、あいまいな点が残るのは仕方ないし、それが普通だとも思うので、ここでいう「納得」とは、何も明確な進路設定ができているかどうかというようなことじゃありません。
たとえば、ほんとうは夢があって、そのための進学を心の奥では望んでいるのに、諸般の事情から「就職」と決めてしまっている生徒は少なくないのです。隠していたってわかる。そんな生徒たちは、どこか思いつめて決心しています。それだけに、いっけんきっぱりとしているし、頑固です。でも、わかるんだなあ。
彼らが思いつめてしまっている障碍に対しては、案外打開策がいろいろとあるものなんですが、彼らは知らない。あるいは、知識として知っていても、漠然とした不安や心配をかかえている。それに、そういう生徒ほど、家や親の事をおもんばかり、いろいろなことを「推察」しすぎて、一歩退きさがってしまう。
そういう子は、なんとか背中を押してあげたいじゃないですか。
大丈夫、心配はいらないんだよって。
今日は、ほんとうに疲れてしまったけど、うれしいことがあったので、今夜はよく眠れそうです。
ある生徒が、ついに進学を決意したのです。
今日も、初めは、きっぱりと「就職」と答えたんですけどね。
そう決心した最大の理由は何か、なんとか聞きだした。
やはり「家計」だ、とやっと、小さな声で答えてくれた。
奨学金のことを、ほんとうに詳しく説明しました。
どのくらい借りることができて、どんなふうに使えるのか。いつから、どんなペースで返していけばいいのか。実際の数字を使ってシミュレーションして見せた。
おうちに、いっさい負担をかけずに、4年間しっかり勉強できるんだよ。
4年かかるけど、4年後から先は、今就職するより、もっと大きな恩返しができるようになるんだよ。
どうして、こんなにしつこく進学をすすめてしまうのか。
実は、ぼくには、その子が作業服を着てラインに立っている姿がどうしてもイメージできなかった。
その子が仲間たちと勉強に打ち込む姿や、多くの子供たちに囲まれて溌剌と仕事をしている姿ばかり想像されてしまう。
こういうとき、ぼくは、ぼくの直感を信じる。
その生徒にも、同じこと言いました。
大学に行きます。親にもそう言います。だから、大学の事をいろいろ教えてください。
最後にこう言ってくれたときは、ほんとうにうれしかった。
こうなったら意地でも、この子を、相応しい大学に合格させてみせる。
だから、今夜はじつにいい気分なのです。
さっきから身体は重たいし、腰はうずくし、肩は痛いんですけどね。
でも、今夜はよく眠れそうだ。
疲れがたまっているんだろう。昨夜も食後に爆睡してしまいました。
二日分もメールを溜めた(つまり昨夜はPCを立ち上げなかった)のは久しぶりです。
二者面談というものがあり(つまり、各生徒とサシでこれからのことや気になっていることを話しあう)これが、かなり精神的にハードなお仕事ではある。
三年生なので、みんなの進路をすっきりとさせてゆかねばならない。大事なのは、進学とか就職とかの結果ではなく、心の底から納得して選んだ道かどうかです。迷っていたり、あいまいな点が残るのは仕方ないし、それが普通だとも思うので、ここでいう「納得」とは、何も明確な進路設定ができているかどうかというようなことじゃありません。
たとえば、ほんとうは夢があって、そのための進学を心の奥では望んでいるのに、諸般の事情から「就職」と決めてしまっている生徒は少なくないのです。隠していたってわかる。そんな生徒たちは、どこか思いつめて決心しています。それだけに、いっけんきっぱりとしているし、頑固です。でも、わかるんだなあ。
彼らが思いつめてしまっている障碍に対しては、案外打開策がいろいろとあるものなんですが、彼らは知らない。あるいは、知識として知っていても、漠然とした不安や心配をかかえている。それに、そういう生徒ほど、家や親の事をおもんばかり、いろいろなことを「推察」しすぎて、一歩退きさがってしまう。
そういう子は、なんとか背中を押してあげたいじゃないですか。
大丈夫、心配はいらないんだよって。
今日は、ほんとうに疲れてしまったけど、うれしいことがあったので、今夜はよく眠れそうです。
ある生徒が、ついに進学を決意したのです。
今日も、初めは、きっぱりと「就職」と答えたんですけどね。
そう決心した最大の理由は何か、なんとか聞きだした。
やはり「家計」だ、とやっと、小さな声で答えてくれた。
奨学金のことを、ほんとうに詳しく説明しました。
どのくらい借りることができて、どんなふうに使えるのか。いつから、どんなペースで返していけばいいのか。実際の数字を使ってシミュレーションして見せた。
おうちに、いっさい負担をかけずに、4年間しっかり勉強できるんだよ。
4年かかるけど、4年後から先は、今就職するより、もっと大きな恩返しができるようになるんだよ。
どうして、こんなにしつこく進学をすすめてしまうのか。
実は、ぼくには、その子が作業服を着てラインに立っている姿がどうしてもイメージできなかった。
その子が仲間たちと勉強に打ち込む姿や、多くの子供たちに囲まれて溌剌と仕事をしている姿ばかり想像されてしまう。
こういうとき、ぼくは、ぼくの直感を信じる。
その生徒にも、同じこと言いました。
大学に行きます。親にもそう言います。だから、大学の事をいろいろ教えてください。
最後にこう言ってくれたときは、ほんとうにうれしかった。
こうなったら意地でも、この子を、相応しい大学に合格させてみせる。
だから、今夜はじつにいい気分なのです。
さっきから身体は重たいし、腰はうずくし、肩は痛いんですけどね。
でも、今夜はよく眠れそうだ。
Posted by 冬野由記 at 22:10│Comments(3)
│徒然なるままに
この記事へのコメント
こんにちは、冬野さん
進学する希望があるなら、進学を選ぶのがいいですね。親の援助とか奨学金とか全くなくてもなんとかなります。
新聞配達は住み込みで、衣食住は確保できます。勉強の時間はかなり限られますけど。友達と遊びには行けません。
奨学金でも返済義務があるのは、たくさん借りれば借りるほど返済が厳しくなります。私が勤務した高校で毎月12万も借りる生徒がいて驚きました。返さないつもりで借りるのかしらと思いました。私なら返済不可能な額です。
いったん就職した後でも進学はできます。ただ、卒業時に、年齢制限で就職
活動は苦労します。
全部、自分の体験したことばかりです。自分で覚悟して選んだ進路は後々後悔しないですむようですね。
進学する希望があるなら、進学を選ぶのがいいですね。親の援助とか奨学金とか全くなくてもなんとかなります。
新聞配達は住み込みで、衣食住は確保できます。勉強の時間はかなり限られますけど。友達と遊びには行けません。
奨学金でも返済義務があるのは、たくさん借りれば借りるほど返済が厳しくなります。私が勤務した高校で毎月12万も借りる生徒がいて驚きました。返さないつもりで借りるのかしらと思いました。私なら返済不可能な額です。
いったん就職した後でも進学はできます。ただ、卒業時に、年齢制限で就職
活動は苦労します。
全部、自分の体験したことばかりです。自分で覚悟して選んだ進路は後々後悔しないですむようですね。
Posted by スー at 2010年04月24日 16:10
スー様
コメントありがとうございます。
ひとつ、言い添えておきたいことは、彼ら自身が家計の重要な担い手だということです。
つまり、進学を諦めようとしていた子たちは、たとえ奨学金を受けることができても、進学すると今までどおり家計を支えて行けないのではないかという危惧から、自分の希望を抑え込んでいたということです。
これは、以前実際に私が手掛けた事例ですが、奨学金の申請にあたり、源泉徴収票を持ってきてもらったところ、生徒自身が「主たる家計支持者」であったということがありました。驚きつつ、私は奨学金申請に生徒自身の源泉徴収票を添付して推薦状を書きました。彼女が奨学金を手にすることができたことは言うまでもありません。
アルバイトの収入の大半を家に入れて、残りのわずかな小遣いから自分の身のまわりを調えている、そんな生徒は少なくありません。
受けた奨学金で学生生活を支え、アルバイトの収入は今以上に家に入れることができ、大学卒業後に「大卒としての」給与から奨学金を返済(毎月12万円受けるとしたら、月々3万円程度の返済になります)しながらでも、高卒で就職するよりも大きな額を家に入れることができると、そんな具体的な説明によって、彼らは安心するのです。
彼らは、家の支援が得られないから進学を我慢しているのではなく、自身が家計を支える働き手だから悩んでいるのです。
ですから、彼らは実家から通学できるところを選びます。甘えからではありません。家族を支えるために、家から離れまいとするのです。新聞奨学生も選べません。家事も担っているのです。
奨学金制度は、彼らのためにこそあると、私は思っています。
冬野
コメントありがとうございます。
ひとつ、言い添えておきたいことは、彼ら自身が家計の重要な担い手だということです。
つまり、進学を諦めようとしていた子たちは、たとえ奨学金を受けることができても、進学すると今までどおり家計を支えて行けないのではないかという危惧から、自分の希望を抑え込んでいたということです。
これは、以前実際に私が手掛けた事例ですが、奨学金の申請にあたり、源泉徴収票を持ってきてもらったところ、生徒自身が「主たる家計支持者」であったということがありました。驚きつつ、私は奨学金申請に生徒自身の源泉徴収票を添付して推薦状を書きました。彼女が奨学金を手にすることができたことは言うまでもありません。
アルバイトの収入の大半を家に入れて、残りのわずかな小遣いから自分の身のまわりを調えている、そんな生徒は少なくありません。
受けた奨学金で学生生活を支え、アルバイトの収入は今以上に家に入れることができ、大学卒業後に「大卒としての」給与から奨学金を返済(毎月12万円受けるとしたら、月々3万円程度の返済になります)しながらでも、高卒で就職するよりも大きな額を家に入れることができると、そんな具体的な説明によって、彼らは安心するのです。
彼らは、家の支援が得られないから進学を我慢しているのではなく、自身が家計を支える働き手だから悩んでいるのです。
ですから、彼らは実家から通学できるところを選びます。甘えからではありません。家族を支えるために、家から離れまいとするのです。新聞奨学生も選べません。家事も担っているのです。
奨学金制度は、彼らのためにこそあると、私は思っています。
冬野
Posted by 冬野由記 at 2010年04月25日 19:40
今晩は
う~ん、私の家庭よりも凄いです。今晩は寝つかれないかもです。私も家計を助けてはいましたが、そこまではね……。そういう状況の人がいるのですねえ。私は自分の尺度で考えていました。
彼らにすばらしい道が拓けることを祈ります。
う~ん、私の家庭よりも凄いです。今晩は寝つかれないかもです。私も家計を助けてはいましたが、そこまではね……。そういう状況の人がいるのですねえ。私は自分の尺度で考えていました。
彼らにすばらしい道が拓けることを祈ります。
Posted by スー at 2010年04月26日 21:10